PARENTS JOURNAL

本物の食育

秋の一大イベント、収穫祭。

 

アメリカ出身の旦那は"thanksgiving(収穫祭)が終わるまではchristmas treeは出さない!"というこだわりがあるらしく、

子どもたちはハロウィンが終わったらクリスマスツリー出そうよ〜と言っても、まだthanksgiving終わってないだろ?

という感じでまだまだお預けです。

 

まぁ、私としても12月になってからでいいかな〜と思っています。

次男が通う幼稚園では、通年、収穫祭に向けて畑や田んぼ仕事があります。

 

春の田んぼでは、れんげの花が咲き、春を祝います。

そのあとは田おこし、代かき、田植え、草取り、稲刈り、脱穀という作業が続きます。

そして稲刈りを終えた田んぼに、またれんげの花が咲き乱れるように種を蒔きます。

 

 

数年前から『食育』という言葉が

子育て世代の中でも新たなキーとなっています。無添加食品が"食育"と考える方もいると思いますが、この幼稚園ではうわべだけの見せかけではなく、『本物の食育』を子ども達とカラダで体験するのです。

本当に感動の連続です。

 

"食べ物や植物を種から育てる"

 

全てを繋ぎ、1からつくる

 

スーパーに行けばその工程を全てすっ飛ばしたモノが手に入ります。

 

そこには繋いだ種があり、人の手があり、自然の力があり、四季があり、天気にも左右され、その全ての壁を乗り越えた食べ物(生命)が並んでいることに、本物の食育を体験しなければ気づけないのです。

 

マニマルウェルフェア的視点から言えば、

生後まもない子牛を食べることには、かわいそうという感情が生まれます。しかし、新芽を収穫していただくことには可哀そうとは思わないのはなぜでしょうか。

 

野菜にも生命があります。

 

だから、どんな食事であっても『いただきます』と感謝して食べてあげたい。

幼稚園の収穫祭では、

赤米、黒米、うるち米など、数種類の稲を育てます。

長い稲は昔から種を繋いだ赤米、黒米。

長い稲は藁細工をするのに便利で、今年は子どものリクエストで馬にチャレンジ。

兄の時から毎年作っているので、記憶をたどりながら作りました。

いい脳トレだわ。

 

その間に次男は先生と星をつくっていました。

その後は昔ながらのテクノロジーな手動の脱穀機で稲藁についている米を脱穀しました。

 

脱穀機で取れなかったお米は、子ども達が小さな手で摘み取ります。

お昼の時間になり、お母さんや先生方がお米とおかずを運んでくれました。

 

2日前に仕込んだ納豆は、子ども達が稲刈り遠足で刈った稲藁でお母さん達が作ったもの。

ちゃんと白い膜が貼り、ネバネバしていました。

おかずは幼稚園になりている「ハヤト瓜」をシゴハチ漬にしたもの、

園庭で採れた「紫蘇の実」

そして、田んぼで子ども達が捕まえた「イナゴ」を冷凍庫に入れ、先生が佃煮にしてくれたもの。

今年は園児に1人1匹配られるくらい取れたようです。

お米は黒米、赤米、うるち米。

 

どれも美味しくて、新鮮で、なにより自分達の手で1からつくったものは格別です。

想い、喜び、四季。様々な記憶が口の中に広がります。

 

おいしいね!おかわり!

本物の食育をしてくださる園は、大変だと思います。でもお金では買えない価値、経験値は一生モノ。

 

ごちそうさまでした。

 

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