PARENTS JOURNAL

それは、母「以外」の人しかできない。

バタバタとした4月がもうすぐようやく終わるという頃、
とても大切な友人に赤ちゃんが産まれました。

この友人のことは過去のジャーナル 「母である」その先を見つめて のなかで
自分にとって "羅針盤のような存在" と紹介したことがありました。

妊娠がわかった時から本当にこの日を待ち望んでいて、
無事に産まれたという連絡をもらった時の嬉しさは特別なものでした。

今日はそんな日を迎えて感じたことを書きたいと思います。

芝生の上の写真

家族ぐるみで楽しみにしていた友人の出産。もちろん息子たちも!

予定日数日前に「これが産前最後の外食になるかもよー!?」なんて言いながら
一緒に彼女の好物であるカレーを食べ
「出産!がんばって!!」
と笑顔で手を振って別れた日から数日。

そわそわとした予定日を迎えたのですが、
まだまだ赤ちゃんがおりてこないのよねー、のんびり屋さんだわー
というやりとりをしました。

更にそこから予定日を過ぎること数日。

まだ赤ちゃんがおりてこないということで、いよいよ産院に入院になったという連絡が。

色々と処置をしてもらいながらその時を待っているという話を聞き、
いよいよもうすぐなのかなと私のドキドキとそわそわ、期待と心配もピークに。

「もうなんかパートナーレベルのソワソワだよ!」
と冗談交じりで連絡したのですが、

その時はじめて「ああ私の出産の時も、夫はこうやって産まれる瞬間を待っていたのか」と思いました。

インスタントカメラの写真

夫が毎週インスタントカメラでお腹を撮っていたのですが、楽しみだったんだろうな〜

「出産」の話に触れる時、経験者としてやはりどうしても産む側の気持ちに感情移入していたのですが
今回とても近しい友人の出産ということで、逐一産前の状況をリアルタイムで聞くことができ、
はじめて待つ側の想いを体験したように思います。

産む側の大変さはもちろんだけど、待つ側も気が気じゃないんだなと知りました。

ベビーカーを押す写真

これは確か里帰り出産先の地元で、夫が初めて一緒に散歩した日。

待つ側の気持ちを体験して思ったことがもうひとつ。

産んだあとの友人をどうにかサポートできたらという気持ちが膨らみ、考えを巡らしたなかで思ったこと。

よく「子どもを産むのは母親しかできない」という文脈で
「これはお母さんじゃなきゃ無理なことだから、お母さんが頑張って」みたいな話を聞くことがあります。

例えば母乳で育てるならお母さんからしか出ないし、お母さんが抱っこしなくちゃ泣き止まないことだってあるでしょう、
そういうことは確かにある。

でも、じゃあ そんなお母さんに寄り添って「お母さんを労う」という大事な大事な仕事は誰ができるのって考えた時
お母さん“以外の人”しかできないじゃないかと思いました。

長男が産まれた頃の写真

長男、産まれてすぐの頃。可愛い、でもつらい。そんな日々。

産んですぐの母親は、どうしても赤ちゃんに自分の全てと言っていいほどの神経を注ぐので、
登場人物が「自分と赤ちゃん」だけになってしまいがちですが
(命懸けで産みますから、もうそれは当然のことです)

それを見守る人は、産まれてきた赤ちゃんにも、産んだお母さんにも、どちらにも寄り添ってあげられる。

「お母さんと赤ちゃん」だけだと、ふたりを繋ぐ線の世界ですけれど
「赤ちゃんと、お母さんと、お父さん」だったらそれは三角形、面の世界になる。

例えば「赤ちゃんと、お母さんと、お父さんと、おばあちゃんと、おじいちゃん」だったら、五角形。

線はプツンと切れてしまいやすいけれど、それが面になれば世界が広がる。

いろんなことを受け止められる。

強い環境になる。

赤ちゃんとお母さん「以外の登場人物」が多ければ多い程、面を築く点が多くなり、きっと強い世界になるだろうな と感じました。

ちょっと抽象的な表現になってしまいましたが、
「出産直後のお母さんと赤ちゃん」は本当に脆い存在。

それを見守る人がどんどん手を貸してあげて、赤ちゃんを受け入れられる面が広く強い環境になれば良いなと思います。

もちろん友人もそうやって私たちのことを頼ってくれたらいいなと思っています。

パパが抱っこしてる写真

母「じゃない」からこそできることが、きっとたくさんある。

さて、予定日を大幅に過ぎながらも無事出産を終え
友人の旦那さんから「母子共に健康です」と写真付きで連絡が。
なんて嬉しいことでしょう。

赤ちゃん!ようこそ世界へ!

みんなずっとずーっと待ってたよ!!!

ミトンをつけてる赤ちゃんの写真

友人から届く小さな赤ちゃんの写真を毎日楽しみにしている私です・・・ああ可愛い。笑

あなたを受け入れる広い面を築くひとつの存在になれたなら。
そんなことを思いながら実際に対面できる日を心待ちにしています。

(初対面の日、もちろん友人と喋りたいこともたくさんありますが、まずは「赤ちゃん抱っこしてるから寝てきて」と言ってあげたいです。笑)

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