MATO PARENTS JOURNAL
- KAWAII
- 43
- OMG
- 27
- YEAHHH
- 36
BLUE
息子の「どっちでもいい」の真意とは
柿沼 絢乃
先日、私が溶連菌感染症(通称「溶連菌」と呼ばれる、アレです)にかかってしまいました。
保育園などで流行っています、気をつけてくださいと注意喚起をもらっていたのですが、まさか自分がかかるとは!
ちなみに兎にも角にも喉が痛くて、大変な思いをしましたので、皆様もどうかお気をつけて。。。
そのように私が熱を出して寝込む、ということは今までもあったのですが、
私が寝ているところに息子達が「ママー」とやってきて
「だめだよ、うつっちゃうから」
などと可哀想だけど追い返す、ということがありました。
ママがいなくては成り立たなかった息子たちの毎日。
今回もそんな風に寝ているところに息子達がやってきちゃうのかな、と思っていたのですが、やってくる気配すらない。
溶連菌はうつるので、全くもっていいことなんですが
ああ、もう「ママは風邪ひいてるから寝てるんだよ」が伝わる年齢になったんだ・・・と熱でぼんやりする頭の中で思いました。
更に時間が経って夜になった頃、長男がひょこっとドアから顔を出し
「ママだいじょうぶ?」
と。
「うん、大丈夫だよ」
と答えると、うんうんと頷いてパタンとドアを閉じました。
いろんなことを、気遣ってくれたんだなと感慨深くなりました。
2日後には私も薬のおかげかすぐに元気になり、日常生活を取り戻しました
(お医者さん曰く溶連菌の発熱はそこまで長く続かないことが多いそうです)
そして寝る時間に。
普段はひとつのベッドで私、弟、兄と3人並んで寝るのですが、具合が悪かった2日間はパパが息子達と一緒に寝てくれていました。
その日からパパは仕事で夜いなかったので
「一応念のため今日まではママだけベッド、二人は横に敷いたお布団で寝よう。」と話しました。
弟は「えーさびしいよねー」などと言っていましたが、結局仲良く兄弟二人で眠りました。
暗くなった部屋に響く息子達二人の寝息。
あれだけ「三人で寝ると狭いんだよう!」などと文句を言っていたベッドが今日は広い。
いつもはすぐ隣にあるホカホカした背中がない。
なんだか大袈裟なんですが
ああ、こうやって子ども達は私の手を離れていくんだなあ。と思ったら、急に寂しさが込み上げてきました。
(多分病み上がりで弱っていたのも大きいと思います)
そこから頭の中に、産まれてすぐ首が座らずヒヤヒヤしながら抱き続けた頃のこと、
うつ伏せからぐいっと顔を上げてはパタンと力尽きていた姿、
手を引いてようやく歩きだしたヨチヨチ姿、
そんな成長がひとつひとつ思い出されてポロポロ涙が出ました。苦笑
子育てというのは時に残酷だなと思います。
どんなに願っても願っても、遡ることは絶対にできない。
あの頃の息子達に会うことは、天地がひっくり返っても無理なのだと改めて気付かされます。
でも、そうじゃなきゃ進めないとも思う。
進むしかないんだ、という事実が子育てを後押しするのです。
沢山の諸先輩方に「その時期は一瞬だよ!」と言われていたのに、
なかなか自分の事としてなぜか感じ取れていなかった親離れする将来。
たかだか別々の布団で寝ているだけの一夜で、ああ、私にもいつかその時期がくるんだ...と、悟った瞬間でした。
本当に今は特別な時期を過ごしているんだと感じることばかり。
この数年間を私はきっと、ずっと忘れないのでしょう。
ママ、ママと呼び止められることの連続。兄弟喧嘩の仲裁。食べ物こぼした、飲み物ひっくり返した。息子を連れての壮絶な買い物。三人乗り自転車を逞しく運転し、仕事終わりの保育園お迎え。片付けても片付けても永遠に片付かないおもちゃ。
今は正直大変です、大変なことだらけ。
でもきっと、この数年間は期間限定で、この日々は心の勲章になる。
そして、子ども達はいつか私の手を離れていく・・・
そのことを心に刻みました。
さて、喉の痛みも引き、すっかり良くなりましたので
今日は二人をぎゅーっと抱きしめて、狭い狭いベッドで眠りにつくのが楽しみです。
柿沼 絢乃
柿沼 絢乃
柿沼 絢乃
柿沼 絢乃