<EVENT REPORT Vol.01> MATO by MARLMARL × the GIFT re:think parent CHARITY EVENT




<EVENT REPORT>
MATO by MARLMARL × the GIFT
re:think parent CHARITY EVENT
社会全体が“ペアレンツ”となり子育てができる未来のために。
一般社団法人the GIFT
と開催した子育ての視野を広げるトークイベントをレポート!
イベントでは、あらゆる立場で子育てに携わるゲストのお話を通じて、子育てにまつわる社会問題の実情を知り、多様な子育てのかたちに触れるきっかけをお届けしました。
子どもたちの未来のために、私たち大人ができることを「re:think」できる時間となりました。
そんなゲストトークのハイライトをご紹介します。
新しい気づきや、ご自身の子育てにも役立つヒントが散らばっているはず。
できることから少しずつ、垣根のない子育てを叶えましょう。
TALK SESSION MEMBERS
01/ EVENT REPORT MOVIE vol.1
第一部ハイライト
・望月芹名「全ての子どもの未来に自由な選択を」
・大山遥「児童養護施設で育つ子どもたち」
・栄倉麻桍「シングルペアレントの子育て」
・潮田玲子「垣根のない子育てを目指して」
02/ EVENT REPORT MOVIE vol.2
第二部ハイライト
・もりたみどり「家族のかたちに選択肢を」
・大宮美智枝「自立援助ホームの実情」
・近田梨絵子「香りと福祉の関係」
・潮田玲子「チームで子育てしよう」
03/ 望月芹名
一般社団法人the GIFT

虐待や貧困など、困難な境遇の中でも未来へ向けて進む青少年の自立援助を行う一般社団法人the GIFT副代表理事
“生まれる家庭環境は選べないかもしれないけど、自分の未来は全ての人が自由に選択できるべき”
-社会全体でする子育てを
血の繋がりとかは関係なくて、余力のある大人たちがほんの少しずつでも手を差し伸べ、支えになることで子どもたちの夢へと繋がり、それが “垣根のない子育て”になっていくはず。

-自分に何ができるか、アンテナを張ることから
自分の子育てでいっぱいいっぱいになってしまったり、SNSの世界ではキラキラした子育てが目に入ってしまいがちですが、周りに手助けを必要としている子どもやペアレンツがいることに目を向けてみてほしい。いろいろな境遇の子や家族のかたちが存在していることを知り、アンテナを張っておくことが、誰かが助けてほしいときにヘルプを出しやすい世界に繋がるんじゃないかな。
MORE04/ 潮田玲子
元バドミントン日本代表

一般社団法人Woman's ways代表理事 / 二児の母
instagram:@reikoshiota_official
“子は宝。一緒に子どもを育てていける環境を目指しましょう”
-家族はチーム!パートナーとの役割分担も不可欠
パートナーとはチーム意識を持って役割分担をしています。忙しくてコミュニケーション不足になるとスキが生まれて不満に変わるので、お互いにコントロールしながら子育てに一緒に取り組んでいます。子育てでもアスリート魂が活きています。笑

-垣根のない子育てができる環境づくりこそが、わたしたち大人ができること
子育てには、血の繋がりだけではなくて地域や施設などいろんな人が関わるべきだし、いろんな人に関わることで子どもの心も豊かになるはず。ペアレンツが頼ったり頼られたりがしやすい社会が理想です。保護者もハッピーでいることが、子どものハッピーにも繋がるから。
MORE05/ 栄倉麻桍
バイリンガルMC / インタビュアー

シングルペアレントとして11歳の子を育てている
instagram:@akosakakura
“シングルでもNO BORDER! 垣根なし!”
-自分が心を開くことで、垣根が低くなる
シングルというだけで「垣根」を自分で作ってしまいがち。まずは自分が心を開いてありのままで接すること。頼れる人には甘えて、その分自分も返して。いろんな人のありのままを受け入れることこそが「垣根のない子育て」に繋がるはず。

-子ども扱いせず、ありのままで子育てをする。
子育てで大事にしているのは、子どもを子どもとして扱わず、一人の人間として尊重し付き合うこと。親だってありのままを見せて、取り繕わず人間らしい姿を見せること。私はこのままの生きざまを子どもとも、皆さんともシェアしてやっていきたいです。
MORE06/ もりたみどり
美術家/イベントオーガナイザー

トランスジェンダーの妻と3人の息子をもつ
web site:official site
“「家族」のかたちや「結婚」制度にもっと選択肢を”
-家族愛・恋愛・性愛、切り離して考えてもいいと思う
トランジションした妻のことは、子どもたちの親として信頼していますし、パートナーとして友人として最高の人だと思っている。だから家族のかたちは残したまま、お互い恋愛は別でもいいと考えています。それには子どもを尊重し、子どもにもきちんと伝えることが大切。問題なのは隠したり嘘をつくこと。

-「家族」っていうのは心の居場所
海外の「Chosen Family」のように、信頼し合えるもの同士で子育てしてもいいと思う。いま訴えている同性婚はそのはじめの一歩で、友達婚のような、信頼している人が家族になれる制度があってもいいのかも。今の結婚制度でうまくいく人はもちろんそれでいいけれど、そこに乗れない人たちに、別の選択肢があってもいいのでは。
MORE07/ 大山遥
NPO法人チャイボラ代表

児童養護施設で子どもたちを支える職員の確保と定着に取り組む団体を立ち上げ活動。
web site:official site
“「施設出身」とか「虐待」というレッテルを貼らないで”
-児童養護施設には、家庭復帰というミッションもある
虐待で児童養護施設に入ってくる子が多いが、家庭のかたちや事情は様々。親と子の結びつきは想像以上に強く、また一緒に過ごしたいと思っている親子も多い。家庭復帰させることも施設の大切なミッションのひとつ。だからこそ「虐待」という言葉のイメージだけでただただ親を否定しても何も解決されないと思う。

-社会的養護が必要な子どもにも、垣根をなくすことを
「施設出身」とか「施設に預けている」というだけで色眼鏡をかけて見てしまうが、そういう人に対して「何かできることある?」と普通に声をかけてあげることが大事。逆に児童養護施設自体も、もっと外部の困っている人に向けてアウトソースし支援していこうという方針です。
MORE08/ 大宮美智枝
一般社団法人SSネット代表理事 自立援助ホーム長

いのちの教育をライフワークに教材カリキュラムの開発などに携わる
“もっと風通しのいい子育てができれば、親子分離も減らせるはず”
-社会の中で行き場をなくしてしまう子の支援を
公教育の制度は効率がよく素晴らしいが、子どもたちの価値観はそれぞれ。そのブルドーザー式システムに乗れない子、学校では言えない家庭の問題を抱えている子が増えている。義務教育が終わった途端、家も借りられないような状態で狭間に落ちた子どもたちを自立援助ホームで支援しています。

-「垣根のない子育て」が施設に入ることを食い止める
現代は「密室の子育て」になりがち。親御さんが苦しいときにまずサポートできる「風通しのいい子育て」に変えていくことが大切。「何かあったら声掛けてね」の一言で救われる人はたくさんいるはずです。
MORE09/ 近田梨絵子
Via Aroma

Via Aromaプロデュースによる地球と環境に配慮した和精油のオリジナルアロマ “re:think parent”
GenderlessとBorderlessを キーワードに調香された、ペアレンツの不安を拭い心にスペースをもたらす心地よい香りで会場を演出しました。
イベント会場を演出したのは、オリジナルアロマ re:think parent の香り。

-子の誕生をきっかけに出逢ったアロマを福祉へと繋げて
障害のある子どもには「将来何になりたい?」という当たり前の言葉をかけてあげられない。それは現在の福祉作業所には「できない」という先入観により限られた仕事しかこないから。
だからこそ彼らに香りに携わる仕事を与えてあげることで、彼らがもっとできることを証明してあげる。障害があってもたくさんの選択肢から仕事を選べる社会になってほしいと思います。
10/ 山中タイキ
ナビゲーター

イベントナビゲーターを担当した山中タイキさんから届いたメッセージをご紹介。
“子どもが自由に羽ばたける世界を築くことを”

Message
今回はナビゲーターという形ではありましたが、参加をされているみなさんと同様にゲストスピーカーの方々のお話を興味深く聞かせていただきました。子どもたちを支援する自立援助ホームや児童養護施設の現状、家族や子育てのあり方。MATO by MARLMARLの掲げている「垣根のない子育て」というテーマを通して考えてみると、いまの社会がどんなものなのかはっきりとその輪郭が見えてきた気がします。「いままでがこうだったから、、、」ではなく、人や時代の流れに合わせて柔軟に変化していくこと。それができるかできないかで、これからの未来は大きく変わっていくのかなと。僕自身も子を持ち親となり、見える景色ががらっと変わりました。家族も学校も大事だけれど、居場所はそれだけじゃない。悲しいニュースが鳴り響く中で、大人である私たちにできることはなんだろう。子どもたちが恐れることなく羽ばたける世界を築くこと、そして後押ししてあげること。それも、ひとつですよね。その関係性に垣根はなく、支援の形もさまざま。こういった子育ての輪がもっと広がっていくように。これを機に、これまで以上に関わっていければと思っています。
さいごに
今回のイベントでいただいた参加費は、一般社団法人the GIFTを通じて青少年の自立援助活動へと寄付させていただきました。ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
これをきっかけに、少しでも周りの子育てに目を向けたり、辛いときに人に頼ることへの後押しとなればと願っています。
視野を広く持ち、垣根を超えてできることから一歩ずつ。皆で子育ての輪を広げていきましょう。
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