MATO PARENTS JOURNAL

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GRAY
「自閉症=天才」というイメージに思うこと
Rui
ちょうど私が息子くらいだったとき。
大きくなったらハワイに連れて行くね。
大きなダイヤモンドを買ってあげるね。
そんなことを言って両親を喜ばせたいと思っていました。
大きくなったら、大人になったら大好きなお父さん、お母さんに何でも買ってあげられるんだ。って思ってました。
でも今の私は仕事もできないし、息子には大きなハンディキャップがあるし……。
父と母に何も恩返しができていないと焦ったり、悲しく思ったりしていました。
むしろ2人には息子のことでも自分自身のことでも助けてもらってばかりで。
このままみんな年を重ねてなにもできないままなのかななんて思ったりもしました。
生まれて初めて父に抱っこしてもらった息子。
この時はまさか障がいがあるとは思わなかったので何気ない日常を過ごすんだろうなぁなんてのんきに考えていました。
でも昨年の今頃、必死に家庭療育に取り組んだ結果、息子が4歳5ヶ月にして初めておしゃべりをして、初めて「じいじ、みきちゃん」(母はおばあちゃんと呼ばれたくないタイプで名前で呼んでいます)と呼ぶことができたんです。
「ああ、本当に良かったな」とほっとしたのを覚えています。
息子に障がいのあることは家族の誰も悲しいことだとは思っていないけれど、やっぱり普通のありふれた日常や、ありふれた喜びを体験できないとき、少しだけさみしく、社会から取り残された気持ちになるのは事実です。
でもやっと、かわいい声で名前を呼べた。
このために私は息子と頑張ってきたのかもしれないと思ったほどでした。
「ママ」と呼んでくれたときより嬉しかった。
私が直接父と母になにかをしてあげられたわけではないのだけれど、なんだか親孝行をした気持ちになりました。
ハワイには連れて行ってあげられないかもしれないけど、大きなダイヤモンドも無理かもしれないけど、
2人の喜ぶ顔が少しでも見られて私は幸せでした。
これが私が初めて親孝行をした日です。
父と母に連れて行ってもらった鉄道模型博物館。
電車が大好きな息子のために色々な場所に連れて行ってくれます!